都議会レポート特集号2013/3

多摩地域の公立小中学校への空調機器設置を支援! 東京都、公立校に計64億円を助成

平成22年第4回都議会定例会で、対策が遅れている多摩地域の公立小中学校の冷房化を一般質問で要望し、これにより都から冷房設置費用が補助される運びとなりました。

多摩地域の公立小学校への空調機器設置を支援!

平成22年12月8日の一般質問において、滝沢景一議員が「23区と多摩地区の行政サービスの格差」について質問を行いました。その中で、今夏の猛暑を踏まえて、対策が遅れている多摩地域の公立小中学校の冷房化への設備について、「八王子市にある私立の8つの中学校の冷房化状況を調べたところ、普通教室すべてに導入されていた一方、公立の小中学校は108校、冷房化率は3.7%しかなく、導入している学校は、航空機騒音に対応して設置されたものであり、市として積極的に導入したものではない」と現状を述べました。

実際に東京都の公立小中学校の冷房化率は、23区が96%の設置率に対し、多摩地域は僅か22%でしかありません。これまでにも東京都議会は、保護者や都市長会等の要望を受け、多摩部会での意見集約や代表質問、会派要望として多摩地域の公立小中学校の冷房化の促進に取り組んできましたが、これに対し、これまで都は「設置者である各市町村が対応すべき」として、補助や支援を拒み続けていました。

しかし、八王子市が全小中学校に冷房を設置するには約30億円という費用がかかる計算で、現状では国の補助金制度を用いても21億円以上の一般財源が必要となってしまいます。今夏のような異常な猛暑の中では、子どもたちの体調や学習への影響を考えると、早急な設置が必要であり、そのためには都の支援が必須であることを教育庁に求めました。

この一般質問で、都の教育長は「各市町村は校舎の耐震化や老朽対策といった課題を抱えている中、冷房化という新たな課題も加わり、限られた財源の中でその対応に苦慮している。こうした状況を踏まえ、学校設置者に対する新たな財政支援策を検討する」と答弁しました。

都が公立小中学校冷房化に64億円を助成

一般質問後の12月14日、東京都は都内の市町村の公立小中学校全校(普通教室)への冷房設備の設置費用を補助する方針を決めました。本年度から2012年度までの3年間で、冷房設置費用の3分の1の64億円を助成し、来年度は22億円を予算案に計上する見込みです。

冷房化に必要な費用の目安は1教室当たり237万円で、国の補助だけでは103万円を市町村が負担する必要がありましたが、この助成制度の利用により、初期費用は約半分の54万円ほどに軽減されることになります。

引き続き都議会民主党は、厳しい財政状況の市町村の負担軽減を図り、23区と多摩地域の行政サービスの格差を是正していきます。

※平成22年12月9日放送のNHK「首都圏ネットワーク」でも滝沢議員の一般質問の様子と冷房設置補助の話題が取り上げられました。

多摩の小中学校普通教室の冷房化促進を!

多摩の公立小中学校の冷房化について、都教育委員会は、平成22年度から普通教室の冷房化促進のための補助事業を、今年度までの時限事業として行っています。

しかし、東日本大震災の影響等により、一部の市町村では冷房化が完了していないため、本事業を来年度も延長すべきと訴えました。

都教育委員会は、整備状況等の調査を進めている旨を答え、来年度の延長には言及しませんでした。

完了に至らなかった市町村に対しては、今後何らかの措置を図っていくことを要望してきました。

公立小中学校(普通教室)への冷房設備の設備費用を補助する事業は2012年度までの3年間でしたが、まだ、未設置の自治体があるため、事業を延長して平成25年度では約5億円の予算で、未設置の公立小中学校の冷房設備の設置に向けて予算を組みました。

悪質ないじめ問題早期発見・対応のためには

悪質で痛ましい、いじめ事件が連日報道されています。

いじめの深刻化、長期化を防ぐためには、問題に対する学校側の見て見ぬふり(事なかれ主義)や隠蔽がないよう、早期発見・早期対応する体制の強化を図っていかなければなりません。そのような点を踏まえて、都にいじめ対策を質しました。

都教育委員会は、7月、都内の全公立学校に独自の緊急調査を行い、いじめと疑われるケースも含めた実態把握に努めていることや、いじめ問題の有無で教員が評価されるのではなく、いかに積極的に対応に当たったかで評価される教員評価の仕組みの趣旨を徹底し、早期発見・対応につなげる旨を答えました。また、家庭と地域との連携強化や、徳育の徹底も行っていく旨を述べました。

東京都の支援による八王子市の小児医療の拡充

東海大八王子病院
小児総合医療センターからの専門医派遣
・平成22年2月より、専門医1名を継続して派遣中
東京医大八王子医療センター
小児総合医療センターからの専門医派遣
・平成22年2月より、専門医1名を継続して派遣中
南多摩病院
小児総合医療センターからの当直医師の紹介
・当直医師について、依頼があれば退職医師等を紹介
病院跡地
移転後の土地・建物の八王子市への譲渡
・市は、平成23年4月に、小児・障害メディカルセンターを開所

明治の森高尾国定公園内便所設置(東京都管理分)を大幅に改善しました。

(25年3月現在)

大見晴園地24年度完成
男性用 15 女性用 47 多目的 1 計 63
高尾VC脇(新規)23年度完成
男性用 大4・小3 女性用 4 多目的 1 計 12
小仏城山園地23年3月完成
男性用 大2・小3 女性用 7(旧3) 計 12
薬王院園地
男性用 大1・小4 女性用 4 場所の広さの問題(RC)

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