都議会レポートスポーツ特集号2013/3
今年は、スポーツ祭東京2013が開催され、また、いよいよ9月7日には、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市が決定されるという、まさに“スポーツイヤー”です。
オリンピック・パラリンピック招致に関して、私たち都議会民主党は、東京都に対し招致成功に向けた質疑・提言をおこなってまいりました。また、都議会としての全国行脚や、議員連盟による署名活動もおこなわれました。
本リポートでは、五輪招致やスポーツ祭東京2013に向けた取り組みについて、「スポーツ特集号」としてお送りいたします。是非ご覧の上、ご意見を賜りたく、お願い申し上げます。
被災地復興につなげる!
- 招致を被災地復興の力に
- 「日本の復興」をテーマとする今回の2020年招致だからこそ、東日本大震災の被災地に向け、スポーツを通じて若者に夢や希望を与える支援や経済的な支援など、具体的な支援につながる大会開催となるよう、私たちは東京都に求めています。
- 具体的な支援策として
- 復興専門委員会で検討された結果、オリンピック・パラリンピック両大会の開会式での点火に向け、被災地を縦断する聖火リレーの実施、宮城スタジアムでのサッカー予選リーグの開催、大会組織委員会が行う大会準備・開催に必要な物資や資材の調達・工事などの被災企業への優先発注など、その他様々な被災地支援につながる事業案が最終報告に盛り込まれました。
これらの事業が将来確実に実現されるためにも、引き続き、招致成功に向け取り組んでまいります。
東京・日本に活力を与える!
- ロンドン大会の感動を日本で
- 東京が招致する意義の大きな一つは、オリンピック・パラリンピックがもたらす感動が、次世代を担う若者たちに夢や希望を与え、活力あふれる社会を生み出すことです。
昨夏のロンドン大会での感動を、次は東京、日本で実現させ、日本の真の復興につなげていくことができます。 - 経済効果3兆円!雇用創出15万人!
- また、大会開催により、東京都だけでも約1兆6,700億円、日本全体では約2兆9,600億円もの経済波及効果があると予想されています。さらに、雇用では全国で約15万人(都は8万4千人)の創出が見込まれています。
このように、大会開催によって、経済・雇用の面からも東京と日本に活力を与えることができます。
平成24年8月20日、ロンドン五輪の日本人メダリストらによる銀座パレードが行われ、50万人もの観衆が集まり、声援を送った。
新国立競技場に期待!
- オリンピックスタジアムは国立競技場で
- 2020年招致では、国立霞ヶ丘競技場をメインスタジアムとする招致計画となりました。
前回の2016年招致では、晴海地区に都立のメインスタジアムを新設する計画でしたが、私たちはその計画に疑義を唱え、過大な社会資本整備を行わないよう都に求めてきました。今回は、要望通り、既存施設である国立競技場を活用することとされました。 - 新国立競技場の大きな可能性
- 一方、現在の国立競技場は、老朽化、スポーツのルール変更、大会の大規模化などに対応した建て替えが必要です。平成25年度から基本設計に入る予定ですが、スポーツ以外にも大規模コンサートなどの文化・芸術イベントや、災害時の避難拠点としても活用できる、都民・国民にとって有益な複合施設へ生まれ変わることが期待されます。
新国立競技場の外観イメージ。
IOC評価委訪問でおもてなし
3月4日から7日までの間、IOC(国際オリンピック委員会)評価委員会が立候補3都市のうち、最初の都市として東京を訪れ、立候補ファイルの内容や、競技会場予定地を詳細に調査しました。
訪問期間中は、調査団の皇太子殿下への表敬訪問や、なでしこジャパンの澤穂希選手を初めとする女性メダリスト達が説明や案内をするおもてなしなど、日本ならではのホスピタリティに調査団も感銘を受けたようです。
今回の調査結果はIOC委員にとって、9月の開催都市決定の投票行動における重要な判断材料となります。開催都市決定まで約半年、日本の力を結集したさらなる招致活動の展開を期待します。
スポーツ祭東京2013を盛り上げる!
スポーツ祭東京2013は、「第68回国民体育大会」と「第13回全国障害者スポーツ大会」を一つの祭典として、都内全域で開催する国内最大のスポーツイベントです。
本年1・2月には、冬季国体が開催され、多くの選手が活躍されました。そして、9月には本大会、10月には全国障害者スポーツ大会がいよいよ開催されます。
各区市町村では、地域の団体と連携した物産展の開催や、選手以外の一般都民も参加できるデモンストレーションとしてのスポーツ行事(5月末~)も行われます。
選手の活躍を期待するとともに、障害者スポーツを含めたスポーツのすそ野の拡大と、地域振興につながる大会になるよう、大会の盛り上がりと成功を期待します。
1月26日、国立代々木競技場にて開催された冬季大会開始式。
誰もがスポーツできる環境を!
- 障害者スポーツとバリアフリー社会の実現
- 障害者スポーツの推進には、普及啓発、場の開拓、指導員の確保など、様々な取り組みを進めていく必要があります。そうした中、2020年パラリンピックの東京開催は、障害者スポーツの普及と、バリアフリー化の促進で共生社会の実現に大きく寄与するものと考えられます。
- 世代を超えたスポーツ環境づくり
- 東京都は、都民がスポーツに親しめる環境を整備するため、2020年までの「東京都スポーツ推進計画」を新たに策定しますが、子育てや働く世代、高齢者世代など、あらゆる世代が参加しやすいように、地域スポーツクラブの取り組みを支援するなど、私たちは、環境整備に向けたきめ細かな対応を、引き続き東京都に求めてまいります。
選手村(晴海地区)のイメージ
大会終了後、大会の開催を記念した運動・スポーツ等ができる都民に開かれた象徴的な公園に活用される。